山口母娘殺害事件が大きな影響力となり、この国会でただいま審議される被害者参加刑事訴訟制度。本日の
保坂展人議員のブログ記事を読んで改めて恐ろしさを感じた次第です。保坂氏のブログでは、今まで「タウンミーティング研究」で裁判員制度問題が大いに取り上げられていたのですが、ついに「
裁判員制度を問う」というカテゴリーにまで発展。”来週から、国会内で「裁判員制度を問う超党派議員の会」を呼びかけ、司法の変質と暴走にブレーギ(キ?)をかけていきたいと思う”とも述べられているのですが、問題は裁判員制度自体が「共産・社民を含めた全会一致」で決まった法律であること。保坂議員は裁判員法成立当時は議員でなかったため、この会派を立ち上げることがしやすい立場ではあるのですが、保坂氏の会派に加わった場合、その当時議員であった者は、法律に賛成した姿勢について責任を問われます。果たしてどれくらいの効果があるのか懸念されるところです。
保坂氏は、昨日の衆議院法務委員会でも約40分の質問時間を取ったくらい重大な意味を持っているのですが、裁判員候補者について、検察官と弁護人で双方4人ずつ質問によるフィルタリングで除外できる(それ以外にも、無制限に裁判長職権で除外できる)ということについて、知らなかった与党国会議員が議場にいたというのだから驚きです。これでは公正な裁判の合議体ができるのかどうか、甚だ疑問だというのももっともです。また、市民の大半があらゆる理由によって不適格候補者になる事態も懸念されます。
それはともかく、フィルタリングで権力側が候補者を除外できる事実よりも、むしろ、その後、フィルタリングのための情報がどのように使われるかの方が恐ろしいと考えています。高山俊吉弁護士も、4・26「
裁判員制度はいらない!大運動」立ち上げ記者会見でも「思想信条の情報が行政機関に使われる危険性について最高裁に質問したところ、使われる危険性がないとはいえないという回答をいただいた」旨の発言をされていました。すなわち、公正な裁判を行うためという大義名分のもと、国民の思想信条調査に悪用されるという極めて危険な事態を招くということです。
さらに加えれば、住基ネット、共謀罪などと「名寄せ」という形で組み合わせて使えば、これは一発で国家権力が国民をがんじがらめに縛り付けることが可能となります。まさしく、
「裁判員制度」は国民総統制のために国家権力にとって極めて都合の良い道具として使われる、とんでもない悪法といわざるを得ません。